広がる「30・10運動」 宴会の乾杯後30分と最後10分は料理楽しんで 食品ロス削減へ 館山、佐倉市など

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 食べられるのに捨てられる「食品ロス」を減らそうと、国や自治体が本腰を入れている。取り組みの中心は、宴会の食べ残しに「乾杯後の30分と最後の10分は席に着いて料理を楽しんで」と勧める「30・10(さんまる・いちまる)運動」だ。千葉県内でも適量注文を促すチラシを作成したり、協力店を呼び掛ける動きが広がっている。

 県は、2010年度から「ちば食べきりエコスタイル」という取り組みを進めている。消費者にばら売りの利用などを促したり、少量メニューや食べ残しの持ち帰り対応を行う協力店を募集。

 協力店は220にまで増え、県のホームページで公表している。県循環型社会推進課は、食べきったら料金を割り引く制度も検討しているという。

 館山市は特産のイチゴと語呂を合わせた「30・15(さんまる・いちご)運動」を展開。開始後30分と終了前15分の「食べきりタイム」や、適量注文の「宴会5箇条」を記載したチラシを作成。飲食店などに配布している。

 金丸謙一市長は「宴会5箇条はインパクトがある。機会が増える年末年始は効果があり、“飲みきる食べきる”を広めたい」と意欲的。

 佐倉市も忘年会などの時期を中心に同運動を職員に呼び掛けたり、商工会議所を通じてパンフレットを市内の企業に配布。同市の担当者は「まだ始めたばかりだが、やれることからやる」と認知度アップを目指している。

 農林水産省によると、13年度に推計2800万トンだった食品廃棄量のうち、食品ロスは632万トンに上った。世界の食料援助量約320万トン(14年)のほぼ2倍だ。

 政府も4月からスタートした「第3次食育推進基本計画」で、初めて食品ロス対策の数値目標を掲げた。消費者庁が14年度に行った調査で、回答者約6500人のうち、食品ロス問題を知っていて削減に向けて行動している人の割合は約7割だったが、これを20年度までに8割以上にする。

 政府は「まずはこの問題を多くの人に知ってもらうのが課題」としている。