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“悲運の遺跡”と住民落胆 開発止められず損壊 文化財保護法の弱点突かれる 船橋「海老ヶ作貝塚」

海老ヶ作貝塚で進められる宅地造成作業。重機3台がフル稼働する=5日午前、船橋市大穴南
海老ヶ作貝塚で進められる宅地造成作業。重機3台がフル稼働する=5日午前、船橋市大穴南
船橋市教委が行った海老ヶ作貝塚の確認調査で土器が出土し、近隣住民が携帯電話の撮影機能で撮った写真
船橋市教委が行った海老ヶ作貝塚の確認調査で土器が出土し、近隣住民が携帯電話の撮影機能で撮った写真
確認調査で土器類が発見されながら本調査に備えていったん貝塚が埋め戻され、発掘を待った土器の多数は喪失または価値を失うことに…
確認調査で土器類が発見されながら本調査に備えていったん貝塚が埋め戻され、発掘を待った土器の多数は喪失または価値を失うことに…

 縄文時代中期の遺跡「海老ケ作貝塚」(船橋市大穴南)の調査未実施区域が損壊された問題で、周辺住民や市教育委員会から「4千年の歴史がわずか3週間で無くなるなんて」「開発を止められず遺憾。貝塚は“悲運の遺跡”だ」などため息が漏れた。文化財保護法の弱点を突かれた格好で、遺跡損壊という同じ事態を他で招かないためにも市は国や県に経緯を報告し、改善を求める方針。

 市教委によると、同貝塚は市内最大級の縄文中期・環状集落で、南北約220メートル・東西約180メートルに及び、面積は約4万平方メートル。1969(昭和44)年に遺跡の「第1次調査」が行われ、市飛ノ台遺跡公園博物館で保管する「深鉢形土器」(高さ約60 ・・・

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