城下町館山を振り返る 特別展「里見氏の遺産」開催 館山市立博物館

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江戸屋敷の配置、当時の館山城下の地図など貴重な史料87点を展示=館山市立博物館本館
江戸屋敷の配置、当時の館山城下の地図など貴重な史料87点を展示=館山市立博物館本館

 館山市立博物館で里見氏安房国替400年特別展「里見氏の遺産・城下町館山-東京湾の湊町」が開かれている。室町~戦国時代に安房国を支配した戦国大名里見氏が、現在の島根県、伯耆(ほうき)国に移封されてから400年にちなみ、町の変遷を振り返る展示だ。10月19日まで。

 里見氏はいくつかの居城を転々とし、戦国末期の16世紀末の居城は現在の南房総市富浦町の岡本城だった。しかし、8代義頼が開けた港を求めて館山湾南部に移り、商人の岩崎与次右衛門に屋敷地を与えてから館山の城下町としての発展が始まる。展示では、こうした経緯を示した目録、印判状が並ぶ。

 興味を引くのは各種の地図。現在の北条から長須賀、沼地区にかけて、砂丘上の沿道に家屋が並び、線上に城下町が発展していく様子が分かる。元禄の大地震、関東大震災などで土地が隆起して風景が変わってきた館山だけに、地図を眺めながら400年前の町の姿を想像することができる。

 里見城下としての歴史は短く1614年、10代忠義の移封で城下町としての歴史は閉じる。城は取り壊されたが、発掘された城の廃材が史料として展示されている。館山はその後も江戸、明治と東京湾海上交通の要衝として、また、江戸への鮮魚や干鰯(ほしか)の供給地として栄え、こうした館山の町の変遷を知ることができる。

 期間中、10月11日午後1時半~2時半に同館学芸員による解説会▽9月23日午後1時半~3時に国立歴史民俗博物館の小島道裕教授による講演会「城下町の歴史-中世から近世へ-」▽10月5日午後1~4時に城下町を歩く歴史探訪が、予定されている。

 入館料は一般500円、小中高校生250円。市内在住者は約半額。月曜休館(月曜が祝日の場合火曜休館)。問い合わせは同館、電話0470(23)5212。