市内最大工場撤退に衝撃 雇用、地域経済に影響必至 館山UMCJ解散問題

  • LINEで送る

解散の方針が決まったUMCジャパン本社=22日、館山市山本
解散の方針が決まったUMCジャパン本社=22日、館山市山本

 館山市に本社・工場を構える台湾系の半導体製造業、ユー・エム・シー・ジャパン(UMCJ)が解散を決めたことを受け、地元に衝撃が走った。同社の工場は従業員約600人を抱える市内最大の工場である上、約200人が勤める旭化成系工場も今年4月、市内から撤退する計画を発表したばかり。相次ぐ地元有力工場の閉鎖が、雇用や地域経済に大きな影響を与えることは必至の情勢だ。

 「残念だ。寝耳に水で二の句が継げなかった」

 館山市の金丸謙一市長は落胆をあらわにする。21日夕、UMCJ工場長や台湾本社の関係者ら5人が市役所を訪問。「申し訳ありません。努力してきたが、先が見えない。閉じる方針となりました」と陳謝した。

 近隣の旭化成エレクトロニクスの半導体工場も、2013年秋までに撤退する方針を決めている。同じ業態だったこともあり、市は5月、UMCJに現況を確認した。「その際、受注は伸びていると聞いて、胸をなで下ろしていたのだが…」と金丸市長は明かす。

 「法人市民税や固定資産税など税収への影響もあるが、従業員の雇用と家族の生活を考えると、影響は計り知れない。新たな雇用先の確保をお願いしたい」と訴えた。

 地元経済界にも動揺が広がっている。館山商工会議所は雇用問題に加え、「工場のメンテナンスや商談で訪れる人が地元に落としていたお金も相当ある。今後、宿泊や運輸関係など幅広い産業に影響が出るだろう」と経済への悪影響を危惧する。

 千葉労働局は「県内の工場撤退としては非常に大きな規模」と驚きを隠さない。県内では、茂原地区でパナソニックの液晶パネル工場など大手2社の工場撤退が決まり、約2千人の離職者が見込まれていることから、県や市と連携して発足させた緊急雇用対策本部が対策に乗り出しているさなかだ。