

東京ディズニーリゾート(千葉県浦安市)を運営するオリエンタルランドは14日、東京ディズニーシー(TDS)を大幅拡張すると発表した。追加投資としては過去最高の約2500億円を投じ、ディズニーの大ヒット映画「アナと雪の女王」などの世界を四つの新たなアトラクション施設で再現。訪日外国人らを取り込み収益拡大を狙う。2022年度の開業を目指す。
TDS開業以来、最大規模の拡張となる。隣接する駐車場を転用して約14万平方メートルを開発。このうち約10万平方メートル(東京ドーム約2個分)にTDSで8番目となる新エリアと、ホテルを建設する。
新エリアのテーマは「魔法の泉が導くディズニーファンタジーの世界」。「アナと雪の女王」と「塔の上のラプンツェル」でそれぞれ一つ、「ピーター・パン」で二つ、計四つのアトラクション施設を導入する。ホテルは475客室で、レストランやショッピング施設も建設する。
東京ディズニーランド(TDL)も20年に映画「美女と野獣」をテーマにした新エリアの開設を予定している。
オリエンタルランドの加賀見俊夫会長は浦安市で記者会見し「ディズニーの創造力を結集した。世界初のアトラクションになる」と述べた。同席した上西京一郎社長はTDLを含めて値上げを検討していると明らかにした。TDLとTDSどちらかを1日楽しめるパスポートは現在大人7400円。
TDS拡張と値上げで年間500億円の増収効果を見込んだ。18年3月期の連結売上高は4792億円だった。
オリエンタルランドはTDLとTDSで年間約3千万人を集める。ただユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)などとの競争は激しく、施設の混雑もあって来客数は伸び悩み、打開策を迫られていた。
オリエンタルランドはまた、米ウォルト・ディズニーとのライセンス契約を最長で76年まで延長することで合意したと発表した。