千葉三越、柏そごう… 百貨店、淘汰の時代 ハレ消費後退、爆買い一巡

  • 0
  • LINEで送る

 百貨店業界が景況感の悪化で岐路に立たされている。特別な日にちょっとぜいたくをする「ハレ」消費が後退し、訪日客の「爆買い」も一巡した。各地域で業績首位の店舗しか生き残れないとの見方もあり、淘汰(とうた)の動きが加速する可能性がある。

 三越伊勢丹ホールディングス(HD)は7日、JR千葉駅近くの三越千葉店(千葉市中央区)など2店舗を来年3月20日に閉めると発表した。百貨店大手では、そごう・西武が3月に表明したそごう柏店(柏市)など4店舗や、阪急阪神百貨店の「堺北花田阪急」(堺市)を含め、今年9月末以降に7店舗が姿を消す。

 三越千葉店は2008年度以降、営業赤字が続いていた。千葉駅前にあり、高級ブランドの品ぞろえが豊富なそごう千葉店にシニア客を奪われ、20~40代のファミリー客も郊外の大型商業施設に流れたためだ。

 JR柏駅前のそごう柏店が閉鎖を決めた事情も同様だ。駅ビルと直結し、より便利な高島屋の独走が続き、周辺に相次いだ商業施設にとどめを刺された。

 百貨店大手は海外から一流ブランドを競うように導入するなど、品ぞろえや売り方がよく似ている。少しでも違いを出そうと、一斉にプライベートブランドの婦人服や靴の開発に乗り出したが、顧客を呼び戻す切り札にはなっていない。

 業界では、閉店する場合に6カ月前までにテナント業者などに伝える慣例があり、本年度中に閉店がさらに続出するとは考えにくい。ただ東京都心の基幹店舗を除き、拡大傾向が続く訪日客の恩恵も期待薄だ。三越伊勢丹HDの杉江俊彦取締役は記者会見で、来年度以降の閉鎖に関し「可能性がないとは言えない」と指摘した。