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ゲンズブール没後30年を記念『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ』 4K完全無修正版で公開

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『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ 4K完全無修正版』5月29日より全国順次公開 (C)1976 STUDIOCANAL - HERMES SYNCHRON All rights reserved

 作曲家・作詞家・歌手・俳優・映画監督・小説家として、後世に多大な影響を及ぼしたセルジュ・ゲンズブール没後30年を記念し、ゲンズブール初の映画監督作である『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ 4K完全無修正版』が、5月29日より東京・新宿K’s cinemaほか全国で順次公開される。

【写真】エルメスのバックが生まれるきっかけとなったジェーン・バーキン

 あまりに官能的なジェーン・バーキンとのデュエットソング「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」(1969年)は物議を醸し、ローマ法王が激怒。ヨーロッパのほとんどで放送が禁止。それにも関わらず、本国フランス、日本を含め、世界的に大ヒット。ラブソングの名曲として、今なお世界で愛され続けている。

 本作は同楽曲をモチーフに、ゲンズブール本人が初めてメガホンを取り、映画化した作品。アメリカの田舎をほうふつとさせながらも、どことはわからない文明社会のゴミ捨て場が舞台。ゴミ回収を生業とするクラスキーとパドヴァン。2人は、ある日カフェバーで、男の子かと見間違うほどのショートカットの女の子、ジョニーと出会う。彼女は、暴力的な主人ボリスに反発しながらも、ほかに行き場もなく働いていた。その夜、クラスキーとジョニーはダンスパーティで意気投合。しかし、クラスキーはゲイだった。それでもひかれあう二人は体を重ねるが…。

 マイノリティが虐げられ、暴力が蔓延する世の中。そこに生きる、愛を求める人々。随所に「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」のインストゥルメンタル版を使用し、愛の素晴らしさを美しく描き出した。

 ジョニーを演じるのはジェーン・バーキン。高級メゾン・エルメスのバック<バーキン>が生まれるきっかけとなった存在で、ファッションアイコンとして、今なおカリスマ的人気を誇る。寡黙ながら知的なクラスキーを演じるのは、ポップ・アートの旗手アンディ・ウォーホルに見出だされた美男スター、ジョー・ダレッサンドロ。

 1975年 公開時、映画監督フランソワ・トリュフォーからは絶賛されるも、赤裸々な同性愛の描写ばかりが強調され酷評される。描かれた内容やユーモアは理解されなかった。イギリスでは上映禁止に。日本でもすぐには公開されず、1983年に性的なシーンは修正の上、英語版でようやく公開された。一方で1995年のリバイバル上映時にはやはり修正が加えられたものの、大ヒットを記録。上映されるたびに多くのファンに賞賛されてきた伝説の傑作が、ゲンズブール没後30年となる2021年、待望の4K完全無修正版となり、鮮やかに美しくよみがえる。なお95年のリバイバル上映時と同様、寺尾次郎氏による日本語字幕での上映となる。