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11人の謹慎芸人が劇場復帰 闇営業&謹慎ネタで観客笑わせたお笑い芸人としてのプライド

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ルミネtheよしもとの公演に出演したレイザーラモン

 反社会的勢カの宴会に出席して金銭を受け取るなどした、いわゆる「闇営業」問題で、謹慎処分を受け、19日をもって処分が解除された。お笑いコンビ・レイザーラモンのレイザーラモンHGは24日、ルミネtheよしもとの公演に出演。これで処分を受けた11人が全員劇場復帰を果たした。

【写真】相変わらずのバキバキ復帰のレイザーラモンHG

 未だに逆風が吹き続ける吉本興業。19日に2700(常道裕史、八十島宏行)が1番手で復帰して以降、順次、劇場のステージの上に謹慎していた芸人が戻ってきた。2700は、コントに必要な「かつら」を被らずに舞台へ。八十島は「お久しぶりでございます。ご迷惑をおかけしまして、誠に申し訳ございませんでした」と謝罪し、常道も「申し訳ございませんでした」と頭を下げた。くまだまさしは温かい拍手で迎えられると「ちょっとあったか過ぎて逆にやりづらくなってきました」と率直な胸の内を語り、笑わせた。「みなさま、今回は一連の件におきまして、世間のみなさま、関係者のみなさまに大変、ご迷惑をおかけしました。そして何よりも一番は詐欺被害に遭われた方で、この件で不快に思われた方がいらっしゃいましたら謝らせていただきたいと思います。本当に申し訳ございませんでした」と深々と一礼した。

 スリムクラブも真栄田賢が「すみませんでした。きょうで謹慎が解けました。また、よろしくお願いします」と謝り、内間政成と一緒に何度も頭を下げた。19日はムーディ勝山、ストロベビー・ディエゴもステージに立った。

 20日はガリットチュウ・福島善成が「この度は、いつも応援してくださるみなさま、関係者のみなさま、そして何より詐欺被害に合われたみなさま、本当に不快な思いをさせてしまい、大変、申し訳ございませんでした」と頭を下げた。22日には天津・木村卓寛が、HGと同じ24日にもザ・パンチのパンチ浜崎がファンの前に登場し、謝罪した。

 全ての芸人に共通しているのが謝罪と同時に“謹慎”で笑いを誘っていたことだ。2700はネタで使った骨格模型に話させるかたちで「闇営業行くなよ」と“注意”。くまだも得意の宴会芸の前に「はっきり言わさせていただきます。きょうのネタ、謹慎前と同じネタでございます」とファンに宣言し、笑いが。スリムクラブにいたっては、ほぼ全て闇営業ネタで通し、観客からは大満足の笑い声が上がっていた。

 “せんとくん”になった福島は怪力ネタで真っ二つにしたマンガ雑誌を手にしながら「闇営業行ったら、こうなるからな」と予告していた。木村は相方の向清太朗から「これから闇営業に行くことは?」とネタ振りされると、思わず木村は「あると思います」と“エロ詩吟”の決めフレーズを、ついつい口にし、笑いが起きた。RGはHGが謝罪した後に「僕への謝罪が足りません。あなたのせいで、どれだけ迷惑を被ったか」と怒り心頭。ルミネtheよしもとでの劇場出番を終えると、出入り口にはワイドショーが待っており、毎日のようにコメント大喜利をしていたそうで「毎回、ボケを考えるのが大変だった」と強い口調で語ると観客は大爆笑だった。

 極めつけは浜崎の相方のノーパンチ松尾だ。謹慎中の生活を心配した先輩芸人らは差し入れをしていた。ロンドンブーツ1号2号の田村淳は5キロの米俵、品川庄司の庄司智春はそれに合わせた牛肉のおかずなど。ただ、ピンの仕事が、ほぼなかったにも関わらず松尾への差し入れはゼロだったそう。「うちには何も届いてねーぞ! うちの嫁が言ってたぞ。『うちもファミリーなんだけどな…』と。こんな悲しいことはない」とボヤキが止まらず。さらに、松尾は参加していなが、浜崎の闇営業が報じられた当初、「爆笑をさらったのが『ザ・パンチ』の2人」と写真週刊誌『フライデー』に誤った事実が掲載された。松尾は「びっくりしましたよ」と軽くクレームを入れつつ「行ってないって言ったのに、嫁は『これ、売れるんじゃない?』って。超バカ」と妻まで標的にしたマシンガントークを展開していた。

 復帰した芸人が“闇営業”をネタにしていること対して「不謹慎」という声も多い。しかし、劇場でネタを見るにはチケットを購入する必要がある。最近の映画では出演者が罪を犯した場合でも有料かつ、鑑賞の意志を持った人が観るという事情を鑑み、ノーカットで公開。一様な自主規制に一石を投じている。

 今やテレビで吉本興業の芸人を見ない日はない。ただ、芸人として大事なことは目の前にいる観客を笑わせること。そのための闇営業と謹慎ネタだった。不特定多数が見るテレビではなく、劇場という限られたスペースならば許される範囲内であろう。

 吉本興業が大事にしてきたのは劇場だ。前のコンビにハプニングが起きれば笑いに変えるなど、芸人たちは生の客を笑わせ続けることで技術を磨いてきた。しっかり反省するところはして、復帰を果たしたからこそ、自身に起きたこともネタに使えるなら使う。復帰に際し、全てを使って観客の笑いを取る。そこに芸人たちの“笑いのプロ”としてのプライドが垣間見えた。