総竿の釣遊記

釣り歴45年の総竿さんは、千葉市在住。房総の海を熟知したベテラン釣り師の釣行記と釣り場紹介などを随時掲載します。


時化と潮濁で「絶不釣」 東京湾イイダコ釣り 【総竿の釣遊記】

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 イイダコの釣り期は9月頃から。遠浅の砂泥地帯に群生するアサリなどを捕食しながら徘徊し始めるのだ。それを対象魚に大会を開催。小生の周りにはさまざまなジャンルの釣り仲間がおられるが、今回の参加者は沖釣り歴3年未満のビギナーが大半。中に、ルアーロッドで4キロ級のヒラメを釣り上げた猛者やイイダコの食味に魅せられたベテランも数人参加した。

 釣り船は寒川港の守山丸(本紙釣りニュース提供船)。出船6時を待ち切れず、3時に起床して4時には港待機する人も。主催者冥利に尽きる現象ではある。

 クロダイやルアーシーバスを狙う堤防釣りのアングラーが入り混じり大盛況。太公望のロッド自慢や武勇伝で賑やかな早朝の寒川港である。

 先発した渡船専用の3号船を見送り、定刻の6時岸払い。久しぶりの再会に近況報告する人や「イイダコのシャブシャブは釣り立てでないとね」「いや、甘辛く煮付けるのも美味しいよ」。実物に会う前からすでに食事の支度をする人も。

 1時間20分ほどで、シロギス釣りのメッカ・盤洲沖に到着。今回の検量は総匹数。走りと言う事もあり型は小指大らしいが、前日、1束釣りした僚船もあったとか。しかし、当日の海況は大陸から日本海側を通過する台風16号の影響か? 南西からの強風で時化模様。海底の砂泥が巻き上げられて潮色は濁り、一桁台の浅場を釣るイイダコは不釣の雰囲気がプンプン匂っていた。そんな中「ハイ、やってみてください、水深3メートル」。金子輝人船長の合図で一斉にイイダコテンヤを投入。

 当日、本紙に加えサンケイスポーツの取材要請があり入れ込む船長。しかし、海底に生えるアマモやカアナと呼ばれる海藻が海面を漂い、底荒れは事のほかひどい様相である。また、エサを銜(くわ)えて反転する魚類と異なり擬餌エサに抱き着くイイダコのアタリは微か。使用する竿次第で釣った感はほとんどないだろ…。

 悲観的なことを考えていた最中、右舷側で動きが。何をやっても竿さばき鮮やかな中野聖子さんが船中一番乗り。「1枚の写真は1000行の原稿に匹敵」と聞いた事があり、早速ポーズをとってもらった。その後、波っ気を避けて移動。折しも千葉県のロックグループ・気志團の大音響が流れる袖ケ浦海浜公園沖で仕切り直しとなった。「乗っていこーぜ」観客をあおる声がイイダコに届いたのか?立て続けに3匹ゲット。家族分を確保した後、船中を一回りすると0~3匹の絶不釣。本命を3匹釣り上げた中野さんが優勝してイイダコ釣りは終了。船長のご厚意で1時間ほどキス釣りに興じ全員が5匹前後釣り上げ、1時沖上がりとなった。

 老若男女こぞって楽しめるイイダコ釣りはこれからが本番。釣況確認と乗船予約は寒川港・守山丸、電話080(5898)2385。(総竿)