房総通リズム春の観光特集2024

伊予が岳(336.6m)

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 伊予が岳は千葉県の山では珍しい岩峰です。鋭い岩峰から安房の妙義山とも呼ばれています。

 また千葉県の山名で、唯一「山」ではなく「岳」の名がつく山でもあります。山名の由来は愛媛県(伊予の国)の石鎚山の天狗岳に似ているので伊予ケ岳と命名されたらしい。

 登山口へはJR岩井駅より富山町営バスに乗り天神郷で下車、平群天神社境内から登山します。今回、私たちは御殿山、富山を登り富山下山後に伊予ガ岳を登るので、吉井集落先の県道89号の途中から左の道が登山口です。登山道はかなり急登でやがて平群天神社からの登山道と合流し、少し登ると展望台に着きます。ベンチがあるので小休止し展望。ここから南峰へは滑りやすい岩混じりの急斜面が始まり、ロープと鎖の登りでちょっとしたアルプス気分が味わえます。しかし注意しないと転落事故になりかねないので充分注意し登ります。特に休日は人も多く下ってくる人達で待ち時間があり時間がかかる場合もあります。展望台からは10分ほどで南峰に着きます。伊予が岳は南峰と北峰に別れ、南峰は露岩で鎖に囲まれています。

 山頂からの展望は双耳峰の富山が見え、房総の山々がまるで箱庭のように見えます。北峰へはやや道は荒れているが踏跡がついており10分程度で登れるので行って見よう。北峰からは鋭い山容の南峰が眺められます。下山は南峰まで戻り平群天神社へと下ります。山頂直下の露岩帯は、しっかり指と足を確保し登山者に配慮し降ります。やがてシイ、クヌギなどの雑木林になり杉林の緩い道になり民家が見えると、じきに登山口の平群天神社の境内に着ます。平群天神社は菅原道真公の「平群天神縁起絵巻」が保存されています。(遠藤将一:記)