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御殿山 (363.9m)

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 御殿山(363.9メートル)は南房総市冨山町にある。遠くから眺めても直ぐにそれとわかる特徴ある山頂は、丸い樹木で覆われている。頂上に行くとわかるが、この樹木は4本のマテバシイと1本のスダジイの大木からなっている。

  山田中のバス停から平久里川を渡る。冬ならば庭先にスイセンが咲き、夏ミカンがたわわに実った農家の間の車道を辿って行く。やがて山道となり、途中左側が開けた所に里を見下ろす大黒天像が安置されている。ここから平久里川を隔てて千葉県最高峰の愛宕山(408.2メートル)が望まれる。しばらく尾根上の道を行き、頂上直下の滑りやすい急な斜面を木につかまりながら直登すると、前述の大木のある御殿山の頂上に到着する。

 すぐ目の前には同じ冨山町内の特異な岩峰伊予ケ岳(336.6メートル)や美しい双耳峰の富山(とみさん)(349.5メートル)が見える。天気が良ければ鋸山や鹿野山、さらに東京湾の向こうには三浦半島や丹沢、箱根から富士山まで望まれる。南に目を転じれば太平洋の向こうに伊豆大島を望むこともできるだろう。

  頂上から大日山への縦走路は急な下りであるが、両側はツバキやサザンカが植えてあり最盛期には見事な花のトンネルとなる。鞍部から登り返すと鷹取山になり、更に先に行くと両側が削られた痩せた稜線となり階段と柵が付けられている。ここは乳首のような樹冠が特徴的な御殿山の好展望台なので、往路を戻る場合でも是非ここまで足を延ばすことをお勧めする。(山口文嗣:記)