「劇団ママ座」創立30周年

 高校生で宇野重吉賞を獲得した演劇少年(大川義行氏)が、大学生で「劇団ルネッサンス」を設立し、すでに43年を経る。

 その間様々な可能性を求めて枝を伸ばし、花を咲かせたが、中でも「劇団ママ座」は、今年(2012年)創立30周年を迎えた。

 記念公演は第1弾・2弾とあり、私は第2弾の「女性シルバー人材センター」の方におじゃました。

 舞台が、家畜のいなくなった畜産試験場の健物利用ということで、ふと、抹殺された汚染牛のことを重ね合わせてみたが、根底に作者のアイロニーがあったかもしれない。

 作品の流れを汲み取るべく、劇団の創設者であり、本舞台の作・演出家でもある大川義行氏の解説を紹介してみる。

 -ママ座に初めて書いた芝居が、地下室での、お掃除おばさんの学芸会をテーマにした「もっぷの詩(うた)」で、その思いのせいか、30周年の今年も、便所掃除愛好女性を主役にすえた「女性シルバー人材センター」を書き上げた。

 第1景はセンター内。所長(内田ちよ子)と事務員のお花はん(田島理香)、ちょっとした会話があってから、所長は弁当を買いに出かけ、お花はんは壁紙貼りを始める。

 間無しに相談者・応募者が、一、ニ、三とやってくる。つまり探偵さん(井山英子)、相談さん(渡辺和巳)、そしてトイレ掃除人の号令さん(鈴木幸子)といったメンバー。トイレ掃除女性を「号令さん」と呼ぶのは、やたら号令を掛ける癖による。

 探偵さんは、なぞを解いて、人の幸福のお手伝いがしたいし、その経験もあると言い、相談さんも、長く家庭で人生相談員をやっていたが、こんど主人の要望もあり、外へ出てみたいのだと言う。

 着早々トイレ掃除に打ち込んでいた号令さんが出てきて、トイレには女神が住んでいると叫び、トイレをきれいしよう…と歌い出し、皆にも合唱するよう号令をかけ、帰ってきた所長もいっしょに歌い出す。.....


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