城下町の小堀展

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 鶴舞には、置き忘れた城下町の香りが残る。

 町を貫く大通りの突き当たりは花の鶴舞公園で、市原市と千葉市の共有だと聞いたが…。

 公園の手前に郵便局があり、その横手の通りを入ると「上総更級美術館」があり、そこが、車2台で千葉からやってきた6人連れの目的地となる。

 美術館の1階はサロンふうのレストランで、今回の小堀隆治展は2階のホールということだった。

 主人公の小堀氏は、レストランで冷やし中華そばを食べていたが、べつに作者に会いにきたのではなく、作品を鑑賞にきたわけだから、そのまま6人は前へならえで2階に上がる。

 展覧会の内容は絵画と陶芸の2本立てで、熱心な鑑賞者が個々に、あるいはグループで、体感する風情で吟味していた。

 2人組の女性は、陶芸茶碗(わん)を、愛撫(あいぶ)するように手に取って眺めている。いずれも、小堀氏の工房「てまひま」で焼かれたものだ。

 小堀氏の陶芸作品には、切り絵を焼き付けた壺などもあり、実は小堀氏は切り絵の大家でもある。

 私はずっと、フラメンコを下地にした小堀絵画を追っていた。今回もアレンジされたそのパートの作品が数点展示され、中の1点を紹介してみるが、モノクロで原画のモチーフが伝わるかどうか。芸術には、真実に即して描く真実と、真実を超えて挑む真実と、意図的に作品が分化する。

 話が変わるが、展覧会オ-ナーの大橋優さんは、かつて私を応援してくれた友人だった。いまはクレイン(医療法人社団・得心会)の副施設長をやっているという。私も施設に入れてくれるよう頼んだら、150人待ちだと言われた。・・・