新聞に発表された改造内閣の写真を、一応は切り抜いて抽き出しにしまった。
一見して、低迷する日本国を引っ張っていく顔触れには見えず、田舎の村会議員の記念撮影のように思えた。
テレビで何度も見ている顔のはずだが、とにかく印象が薄い。ただ野田聖子さんがふけた様子だ。消費者行政推進担当大臣だそうだが、雇われマダムふうに見えた。
幹事長の麻生太郎氏は「三顧の礼」で迎えられたそうだが、安倍さんが小泉さんに取り込まれたように、福田さんが麻生さんを取り込んだり、麻生さんが福田さんに取り込まれたりする茶番は無い?
好きずきの趣味があっても、お二人は蓼食う虫の仲間にはなれない。どう考えても、福田さんと麻生さんでは質も柄も違いすぎる。
ただ、悪口になってはいけないが、福田首相の場合、ポーカーフェースの中身もまたポーカーフェースのようで、初回の答弁の後、この問題については後で話すというので聞いてみると、やはり根本的に
はポーカーフェースのままのようだ。
麻生さんを「啖呵師」と呼んだら怒られるだろうか。口調がパリパリしていて、福田さんの無表情顔にどこまで迫れるものか。
麻生さんに次郎長の風格は未だし、石松の人懐こさはあり、啖呵もそれなりに受けている。
福田さんに比べて紳士道は逸れるが、それが持ち味にもなっている。
べらんめいで、巻き舌で、吹き出す夢物語を吹聴していれば、その面のやや軽いファンたちは、自分らの天下が取れると信じるかもしれない。
だが福田さんは我関せず。あの方は山中でも個人でも生きていける。
福田さんは、麻生さんを幹事長として迎えるとき「三顧の礼」をとったそうだが、パフォーマンスだと思う。さらに「禅譲」(ぜんじょう)という語句を贈ったとされるが、この語意は「譲位」であり、寡黙ポーズの首相の後任は、おしゃべり総理の台風が吹き荒れるということだろうか。
紙面(朝日新聞)を繰るうち、内部告発? みたいな記事があった。...