麻生太郎さん謝る

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 蛙のことわざに、ふと麻生太郎さんを思う。

  ――蛙の面(つら)に水(または小便)

 蛙の面に水や小便を掛けても、平気でシャアシャアとしていて、そこが麻生さんに擬せられるようだが、麻生さん、お顔は変化しにくいつくりながら、内心の動揺は隠せず、何か言ってはすぐに謝る。生まれ育ちのいいやんちゃ坊主を、訳知りのママさん方はかわいいと思うだろうし、どうかすると私も贔屓にする。

 蛙にはさらにことわざがある。

  ――蛙は口ゆえに蛇に呑まれる

 蛙はよく鳴くので実態が知れて、蛇に呑まれやすいの意から、よけいな口をきいて身を滅ぼすのたとえ、こちらは失言総理に直通する?

 そうだとすれば、グループの蛙たちは、殿様蛙を守護するのが家来としての道だろうが、殿様の先が短いと見て、言いたい放題に下剋上(げこくじょう)をやっていて、殿様のおかげで一時的大臣になれた人たちも、此の際頬被りをしている。

 麻生さんは、それが失言のせいだとしても、本人としては思いがけなく友達を失ったようだ。

 思いがけなく友達を失うといえば、私にもそんな苦く寂しい経験が幾度もある。

 それほど心ばえのりっぱな人間ではないが、私は人を憎んだり、傷つけたりしたことは一度もない。知らない間にそうしていたらばごめんなさいだが、人間が好きな私は意識してそうすることはない。友達との思いがけない仲違いには、たいてい第三者の容喙(ようかい)がある。

 人間の本能的嗜好として、友達や恋人を取り持つよりも、割(さ)く方に興味があるようで、私も偉そうなことを言いながら、その趣を隠し持っているかもしれない。

 話を戻して、やんちゃな殿様もつらい。組の若頭(わかがしら)が、成り行きというか、タナボタというか、親分に成り上がってはしゃいでいるうちに、だんだんと本性が覗いてくる。おじい様とは資質も貫禄も違う。...