6時に起きるの記

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 2011年の1月16日は、早朝6時に起きた。というより6時まで眠られなかったのかも。

 立て返しのふろにそっと沈むと、洗い場に出てシャワーを使った。といっても頭を洗っただけだが。

 ふろから上がって、わずかな髪にドライヤーをかけて、台所に行き、牛乳を温めたなべに、食パンをちぎりながら放り込む。軽便なパン粥というところ。

 8時に迎えの車に乗り、市原市では珍しい山の上の光福禅寺へと向かう。稲毛の私宅から1時間半はかかるが、東京から来るNHK関係のスタッフはさらにたいへんだっただろう。

 市原市佐是の光福褝寺の境内は、12人の市原市民役者と、身内などの見物人で混み合っていた。NHKが来るというので、その影響もあったのだろう。

 実は私は、市原市の民話をドラマ化し、地元のケーブルテレビ「あいチャンネル」に、ほぼ月1本の割で提供していたが、それがいつしか15年目という長寿記録となり、今回NHKテレビで取り上げてくれる運びとなった。

 2011年度の新春作品は「ぬくめ鳥」で、郷土民話に取材する欄間(らんま)彫りの名人・桐谷久治の同名彫刻をベースとしている。

 ケーブルテレビ「あいチャンネル」の撮影は、久治の墓前から始まる。墓標には「ぬくめ鳥」を表徴する立て札も見られ、カメラアングルもそのポイントにセッティングされる。

 民話探検隊を率いる榎戸若子さん(ヒット曲「麦畑」の作詞作曲家)が、個性豊かに演技陣を引っ張っていて、NHKのカメラもそちらを嘗(な)めながら、私にインタビューを寄せてくる。空増信尚ディレクターの指示を受けても、不器用な私の口は回転せず。

 午後1時、後ろ髪を引かれながらも、私は次の現場に急ぐ。この日1月16日は、千葉市の京成ホテル・ミラマーレで、私の「新年会コンサート」が準備されていた。3時30分開場だが、それまでに数多(あまた)のリハーサルを完了しなければならない。・・・