話題展の画廊巡り

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 画家ムラカズユキ氏の画風は、展観のたびに変化を見せる。フォルムが変わり、描線が変わり、色彩が変わる。さらに女体への思い入れが憧憬(しょうけい)に変わり、渇望に変わり、信仰に変わり、甘えに変わる。

 今回のギャラリー『睦』展では、下地が薄色ピンクで統一され、その「あいまい」さが幾何学的線引きにより奏効する。

 テーマの女体はデフォルメされ、より身近に引き寄せられ、親密度を増し、豊満に実り、熟す。

 シンプルな戯画化とも見えていて、やがてノスタルジックなエロティシズムを感得させる。「評価が高まり、作品には高値がついています」

 とは画廊のオーナーの弁だが、ムラ氏の展観は、一流ミュージシャンとのコラボでも知られる。

 ギャラリー『睦』を出た足で画廊『ジュライ』に向かう。﨑長史の会の「和紙画展」開催中で、まず﨑長史氏の風景画を観賞。

 遠景に連山がかすみ、下方の常緑樹林を割って滝の白線が光り、やがて山麓の紅葉に吸収され、数軒の合掌造りに行き着く。

 近景は、黄葉・紅葉の配される草地を仕切って小川が流れ、和紙の絵ならではの質感を呈する。

 感懐は観賞者に任せ、作品名無しの展覧だったが、最近はこうした会も多いようだ。・・・