第49回市原市美術展

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 第44回市原市文化祭におけるメーンは、第49回市原市美術展だったが、美術展の方が、文化祭より回数が多く、つまり歴史が古いことになる。

 市制発足の昭和38年、市原市美術会が結成され、第1回展を開催。以来48年を経て、第49回展を迎えたというわけで、いわば美術展が、5年後に文化祭を招来したかたちである。

 昨年11月は、皮膚癌(がん)の手術で千葉大付属病院にかかり、会場の五井駅前「サンプラザ市原」には出向けなかったが、今年(平成22年)は、痛む足腰でそろりと出かけて行った。

 日本画・水墨画・洋画・書道・彫刻・工芸、全380点が展覧される中、正面中央に進み、飯高和子会長に敬意を表して、千葉国体とのタイアップ作品だという書『和・ゆめ半島へ』を鑑賞する。

 タイトル中の『島』の字が、アコーディオンプリーツ状に描かれているのは、今後の半島の伸長を期したものだろうか。正に『ゆめ半島』である。

 飯高和子師の「書」といえば、たおやかな平安仮名文字が目に浮かぶが、今回展の『ゆめ半島へ』にしても、前月の成田山新勝寺書道展の作品『師の書魂』にしても、女文字が男文字の様相を呈し、きっちりとした墨痕の下地に、個有のユーモアなり、アイデアなりが、私的ながらフッと感応された。

 タイトルの左右にはサブタイトルが添えられ、『房総の風となり……』『……心の花を慈しむ』など、希望に満ちた字句が鑑賞者の胸をふくらませる。・・・