愛につつまれる日

 第29回「平和園手づくりコンサート」が開かれ、五体不満足な私は遠慮するはずだったが、車の送迎に甘えて出席した。やはり、けなげな子どもたちに会うのが楽しみなのだ。

 市原市の「児童養護施設平和園」の子どもらは、親に離れた暗さを見せない。寂しさはあっても各々が同じ境遇からの合宿生活で、家族愛、きょうだい愛が育っていく。そんな子どもらに会うのは実に心地よい。

 ただ今年8月26日の第29回は、出演児の数がおやっと思うほど少なかった。特に上級生の姿が目に入らない。卒業してしまったのだろうか。高校生活を卒業すると園も卒業ということになる。18歳定年ということだ。

 ステージは小学校・中学校の少年少女に、元気のいい幼年組を加えるというチームワークだった。

 小さな子が大きくなり、またそこに小さな子が入ってチームをつくり、いつしかコンサートは29回目を迎え、それだけ会場の応援団との親近感も増した。

 応援団はすっかり親になり、祖父母になり、立ち上がって手をたたき、声をかける。ステージで歌い、舞い、器楽演奏する子どもたちは、目を丸くしながらも一段と張り切る。親に離れた子どもが、ここでも家族愛に恵まれ、誇らしげに出番を全うする。

 今年のテーマは「輪をつなごう」だった。

 -オリンピックイヤーにちなんで、世界の輪、希望の輪、仲間との心の輪をつないでいけるような舞台を目指し、練習に取り組みました。(星弘信園長)

 舞台背景も、輪の形に切り抜かれた音符がアクションするように仕掛けられていて、ステージ上のアクションと調和する。......


  • LINEで送る