「子どもの規範意識を育てる-子育て支援の方程式」 (明石要一著)

  • LINEで送る

 かつては、しつけや教育力がない家庭に代わりご近所の知り合いが、していいこと悪いことを子どもに教えてくれた。また、集団で遊ぶことで自然と社会のルールや秩序といったことが身についた。ところが、家庭や地域が子育て力を失ったことで、親たちは学校に過剰な期待をかける。これがモンスターペアレンツの出現となって学校や先生を悩ませるわけだ。

 子育てが難しくなった現代、どうしたら子どもの規範意識を育てることができるのか。著者は従来の教育の世界で当然とされてきた「積み上げ方式」から、到達点を想定した「逆算の発想」への転換を主張する。

 「優等生タイプのコツコツ型から山張り(ポイント学習)型生徒を育成せよ」「子どもの社会性は家庭での年中行事から」「現代版子ども宿を作ろう」など“目からウロコ”の提言が目白押し。具体例やデータも豊富で、読み物としても楽しい。著者は千葉大学教育学部教授。(明治図書・1848円)