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新型コロナウイルス情報

おうちで芸術楽しもう コロナで広がるネット配信 千葉県内美術館・博物館

県立美術館が特設ページ「おうちでアートを楽しもう」で配信しているジョジョさんのライブペインティングの動画
県立美術館が特設ページ「おうちでアートを楽しもう」で配信しているジョジョさんのライブペインティングの動画
市原湖畔美術館は休止中の展覧会「雲巻雲舒」をインスタグラムで発信している
市原湖畔美術館は休止中の展覧会「雲巻雲舒」をインスタグラムで発信している
館山市立博物館がネットで公開している勝山調「鬼のかくらん」の塗り絵
館山市立博物館がネットで公開している勝山調「鬼のかくらん」の塗り絵

 新型コロナウイルス対策で臨時休館を余儀なくされる美術館や博物館が相次ぐ中、インターネットで展覧会や作品の魅力を発信する動きが活発化している。県内でも複数の施設や自治体が取り組みを開始し、外出自粛を求められる人たちに「おうちでアート鑑賞」の機会を提供している。 (文化部・平口亜土)

◆制作風景を動画で

 3月3日から臨時休館中の県立美術館(千葉市中央区)は、公式ホームページに「おうちでアートを楽しもう」の特設ページを開設。「Jojo(ジョジョ)」の愛称で親しまれるスウェーデン在住アーティスト、ヨセフィン・ヴェイリッシ・ワタナベさんが1月に同館で行ったライブペインティングの動画2本を配信している。

 同館の大きなガラス窓に向かって、絵の具と絵筆で丹念に描くジョジョさん。短い動画だが、制作風景を間近に見ることで作家との距離が近づくように感じられる。完成作品の画像もアップしており、木々の緑や動物たちが細かく描き込まれた画面からは、早春の北欧の生命感あふれる明るさが伝わってくる。

 留学でパリを訪れた千葉ゆかりの洋画家、浅井忠の現地での活動を紹介する解説シートも公開。同館の担当者は「家にいる時間が多くなっている人たちにネットを通じて芸術に触れてもらい、少しでも心の潤いとしてもらえれば」と呼び掛ける。

◆インスタを活用

 市原湖畔美術館(市原市)は、紙をテーマに制作された中国の現代アーティストの作品を紹介する企画展「雲巻雲舒-現代中国美術展・紙」の展示作品について、インスタグラムで発信する取り組みを始めた。紙を使いながらも多彩な表現が楽しめる同展の魅力を伝えている。

 同館は新型コロナの影響で、実質3日半しか同展を開催できないまま臨時休館となってしまった。担当者は「本来は実物を見てもらいたいが、お客さんに何かがあったら困るので仕方ない。インスタは結構見てもらっているようだ。展覧会の雰囲気が多くの人に伝わってくれれば」と期待する。

◆子ども用に塗り絵

 2月29日から休館中の館山市立博物館は、北海道博物館が企画した取り組み「おうちミュージアム」に賛同し、ホームページに特設ページを開設。江戸時代に地元で活動した絵師、勝山調(1762~1838年)の作品「植木売り」と「鬼のかくらん」を基に制作した塗り絵をアップしているほか、同館所蔵の各作品の画像も紹介している。担当者は「長期休校で自宅で過ごす子どもたちに学びの機会を提供するとともに、大人にも芸術・文化に触れてほしい」と話す。

 「おうちミュージアム」には他の県内自治体も参加。南房総市は同市白浜町に明治21(1888)年に造られた県指定有形文化財「めがね橋」を画像とともに紹介し、県内でも数少ない石造橋りょうでデザイン的にも優れた文化財の魅力を発信している。大網白里市は同市の「デジタル博物館」が参加し、斎藤巻石(1798~1874年)や石井林響(1884~1930年)ら地元ゆかりの画家の作品などを紹介。鴨川市も市郷土資料館の臨時休館に伴い、市の文化財や歴史を紹介する特設ページを開設した。

 ツイッターのハッシュタグ「#エア美術館」「#自宅でミュージアム」「#おうちミュージアム」で検索すると、美術館・博物館のネット発信の取り組みを見つけることができる。出口の見えないコロナ禍で不安が募るばかりの自宅での生活中、「おうちアート」で心を癒やし、明日への活力につなげてみてはいかがだろうか。


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