「人に限界はない」 夢、自信の大切さ力説 五輪バレー金メダル田村悦智子さん 千葉政経懇7月例会

千葉政経懇話会7月例会で講演する田村悦智子さん=9日午後、千葉市内のホテル

 千葉政経懇話会7月例会は9日、千葉市中央区の三井ガーデンホテル千葉で開かれ、モントリオール五輪女子バレーボール金メダリストの田村(旧姓前田)悦智子さんが「夢目標そして人間力アップ」と題して講演した。

 世界選手権(1974年)、五輪(76年)、ワールドカップ(77年)の3冠を達成した不動のアタッカーは、意外にも「スパイク3本で呼吸困難に陥る」病弱な少女時代を過ごした。

 「同じ人間なのになぜ自分にできないのか」-。スカウトで入った三洋電機バレー部では、猛練習に耐えるチームメートの姿に「悔しさと寂しさ」を抱き、走り込みと声出しから自分を変えていった。

 全日本に選ばれてからは「絶対にポジションを奪われまい」と緊張の毎日。姿勢や食事などの体質改善に加え、「世界一の練習量」をこなしたことで「人間には限界がないことを知った」と振り返る。

 現役引退後は、移り住んだ館山市のスポーツ大使、県スポーツ振興審議会委員、日本バレーボール協会評議員など要職を務める傍ら、後進の指導や講演活動に忙しい田村さん。

 「バレーを通して学んだ目標と自信、人間力(=生きる力)の大切さ」を力説する一方、グラウンドでは礼儀正しい野球少年が生活の場ではなかなか実践できないスポーツ界の現実を嘆く。

 「2020年の東京五輪は元気で歩いて見にいきたい」。還暦を過ぎたメダリストはいま一度、筋力を鍛え直すという。バレー界への恩返しとともに、自らも夢を持ち続けることを宣言した。