生産者に寄り添い農業守る
昨年は新型コロナウイルスに加え、ロシアのウクライナ侵攻や急速な円安進行は国民生活に大きな影響を与えました。このような社会情勢により「国民が必要としているあらゆるものを、これ以上海外に依存していいのか?」という懸念が表面化したと感じています。とりわけ「食料」は生活に欠かせないものです。
JAグループは「国民が消費するものは、できるだけ国内で生産する」をテーマに運動を展開してきました。
しかし、農業生産の現場では、生産者の高齢化に加えて、今般の飼料・肥料・燃油等生産資材の高騰が追い打ちをかけ、やむなく離農するという農家も出ております。昨年はさまざまな商品が値上げされたにもかかわらず、国内農畜産物は生産資材の値上げ分を価格に転嫁できていないのが実態です。これでは国内の農業は継続できません。
海外からの輸入が途絶えた際に「日本の食は守れるのか?」。そして「農業生産の維持は国民全体の課題」と声を大にして訴えたいです。
政府では「食料・農業・農村基本法」の検証・見直しに向けた議論が本格化しています。基本法の検討では、食料自給率の向上をはじめとする食料安全保障の強化は重要視されています。JAグループでも「食料安全保障」は大きな課題だと一貫して訴えてきました。しかし、本当の意味での食料安全保障は国民の理解なしには実現できないと考えています。
国内では高齢化の中で人口減少が進行しており、県民の高齢化率は2045年には36・4%にのぼるという試算が国から出ています。農業では一層深刻であり、2020年の時点で、基幹的農業従事者の高齢者の割合は全体の67%に達しています。
一次産業がなくなれば、地域は荒廃します。しかし、現実は農業所得が上がらないため、農地を無償で提供するといっても引き取り手がいないという現状もあります。法制化された「人・農地プラン」では行政主導の下、人と農地を結びつける計画を策定すると聞いており、農地が荒廃しないように取り組みを進める必要があります。当然、JAグループも、その取り組みに参画しますが、行政には強力なリーダーシップを期待しています。
一方、JAグループは地域農業の担い手の現状・将来の見通し、将来に対する危機感を産地全体で共有し、地域の農業生産・農地利用を維持するため、将来の中核となる多様な新規就農者・次世代経営者に戦略的にアプローチする「次世代総点検運動」に取り組んでいます。行政の進める「人・農地プラン」と、JAグループの「次世代総点検運動」が調和のとれた連携を願っています。
今年4月で設立5年を迎えます千葉県農業者総合支援センターは、地域の実態に応じた生産技術や機械・施設の導入、農地の集積、雇用の導入支援、農業経営の法人化など、担い手の皆さまからの多種多様な相談にワンフロア・ワンストップで対応できる体制を整えています。困難に直面しながら、頑張る生産者に寄り添い、地域農業を支える小規模・家族農業を中心とした地域農業を守る覚悟です。
JA千葉中央会・連合会
◇支部住所 千葉市中央区新千葉3-2ー6
◇☎ 043-245-7300
◇事業概要 地域の農業を守り、消費者の信頼に応え、安全安心な農産物の安定供給により農家組合員の所得増大を支援



