安心して暮らせる社会に 日本賃貸保証株式会社 代表取締役社長 梅田真理子氏 【千葉のトップが語る2022】

代表取締役社長 梅田真理子氏
代表取締役社長 梅田真理子氏

安心して暮らせる社会に

 弊社は1995年、「あらゆる人々のために公平で公正な社会づくりに貢献する」という企業理念の下、誰もが差別なく賃貸住宅に安心して暮らすことができる社会の実現を目指して誕生しました。国内で初めて賃貸保証事業を手掛け、これまでに延べ約400万人が利用しています。

 賃貸保証事業とは、賃貸住宅に必要な連帯保証人の責任を法人が引き受けることで契約者の信用を保証し、建物オーナーは安心して住宅を貸すことができる画期的なシステムです。賃貸不動産業界では古くから保証人制度があり、収入があっても外国人やひとり親家庭などは部屋を借りられない厳しい現実がありました。そこで﹁困っている人を助けたい﹂と不動産賃貸業に残る保証人問題、滞納者問題を解決しようと立ち上がりました。

 当時は「赤の他人の保証人にはなるな」という風潮があり、なかなか理解が得られませんでした。不動産業者一軒ずつ訪ねて提案を続け、さらにトラブルが発生しても丁寧に対応するなどして信用を積み上げました。

 弊社では設立時から一貫して賃貸借契約上の賃借人の権利と義務を守り、賃貸人の利益も守っています。

 利用していただく際は厳正な審査をしていますが、万が一、不測の事態が発生しても最後まで責任を果たします。家賃を滞納する利用者がいれば寄り添い、公的な支援体制など生活のアドバイスもします。失業や減収など経済的に苦しい場合には一時的に入居できるシェルターも用意して再起を後押しします。家賃が払えず、部屋を明け渡して終わりでは何も始まりません。誰も取り残さない社会を構築し、持続可能な開発目標「SDGs」を推進することが重要なのではないでしょうか。地道に取り組み、共感していただける方々を増やしていきたいですね。

 もちろん、不動産業者や建物オーナーには、金銭的な保証だけでなく、物件の資産価値を崩さないように最後まで対応します。

 コロナ禍でオンラインによる会議は増えましたが、賃貸不動産業界は対面を好む傾向があります。換気や消毒、空気清浄機の導入など感染防止対策を徹底して対応しました。そして快適な職場環境を目指して支店のリノベーションを進めています。ぬくもりある室内に仕上げ、フリーアドレスで働けるようにしました。

 リモートワークの普及や都心への交通利便性の高さから、本社のある木更津市への移住者が増えています。大型商業施設がある地域はにぎわう一方、JR木更津駅周辺はさみしい雰囲気が漂っています。素晴らしいロケーションが広がる木更津港のある駅西口活性化へ、さまざまな事業を展開したいと考えています。

◇住所 木更津市羽鳥野6―21―4
◇☎0438―38―5230
◇事業概要 賃貸借の保証事業


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