【千葉魂】藤原飽くなき探究心 ファンの「勝ちへの想い」感じて

11月7日のオリックス戦で逆転3ランを放つ藤原=ZOZOマリン
11月7日のオリックス戦で逆転3ランを放つ藤原=ZOZOマリン

 明確な目的を持って若者はオフシーズンに突入した。晩秋のグラウンドにたたずむ藤原恭大外野手の目はギラギラと輝いていた。今年はシーズン終盤の10月に1軍に昇格をすると26試合に出場。打率2割6分で3本塁打、10打点を挙げた。際立ったのは3本の本塁打。先頭打者本塁打2発に逆転の3ラン。しかし、本人が考える来季のテーマはそこにはない。追い求めるのは広角に打ち分けることができる打撃だ。

 「高校の時からのテーマ。逆方向に強い打球を打ちたい。ショートゴロになっていたものをヒットゾーンに打てるようになりたいし、ショートの頭上を越えるような打球をもっと打ちたい。そうすればおのずと打率も上がるし、チームの勝利に貢献できる」

 周囲が足を生かした盗塁やフルスイングから生み出す華麗な本塁打を期待する中、本人は冷静に自己分析を行い、来季目標を口にした。11月にZOZOマリンスタジアムで行われた秋季練習では首脳陣と個別面談が行われた。そこでも藤原は「打率3割を目指したい」とコーチたちにハッキリと伝えた。

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 手応えをつかんだ時に1軍昇格のチャンスが舞い降りた。これまで上からボールを叩くイメージで打っていたのをやめ、トップの位置を下げたことでフォームがしっくりとくるようになっていた。9月1日からのイースタンリーグ・横浜DeNA戦(浦和)では3試合で11打数8安打。新しい打撃スタイルに確信が芽生えた瞬間だった。「試していたフォームが自分の中でめちゃくちゃいい感触だった。これでどれくらい1軍のボールが打てるのか。なんとか1軍で試したいと思っていた」。それから1カ月後、チャンス到来を待ちわびていた若者の下に1軍昇格の連絡が入った。10月9日のホークス戦(ペイペイドーム)ではプロ初の猛打賞を記録。10月14日のイーグルス戦(ZOZOマリンスタジアム)でプロ初本塁打を記録すると2日後の16日のファイターズ戦(ZOZOマリンスタジアム)で2号本塁打。福岡で行われたクライマックスシリーズでも11月15日のホークスとの第2戦で猛打賞を記録した。進んでいる道に間違いはない。確かな手応えをつかんだ。

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 シーズン後半に1軍定着し感じたことがあった。それはスタンドで応援するファンの勝ちへの想(おも)い。高校時代にプレーをしていた時に受けていた応援よりもはるかに強く感じた。藤原は言う。「ファンの勝利への気持ちの強さを知る事ができました。だから勝たないといけない。そして自分もチームの勝利に貢献するためになにをしなくてはいけないかをもっと考えて、もっと強くならないといけないと思いました」。応援してくれるファンに喜んでもらうため。期待に応えるためにはまだまだ磨き上げないといけない。その想いが若者を練習へと駆り立てる。

 「改善点はまだまだある。オフはバッティングをしっかりとやっていきたい。来年はまずは1軍定着。そして1年間、試合に出たい。そのためにもオフの過ごし方が大事」

 背番号「2」の飽くなき追求心。20歳の若者はどん欲に高みを目指す。ファンに勝利を届けるために自己研さんのオフを過ごす。

(千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)



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