「気持ち」で投げた志願の2日間320球 木更津総合・千葉

  • LINEで送る

 木更津総合の背番号10が、17時間足らずで同じ場所に立った。「球がいかないことは分かっていた。気持ちだけです」。千葉貴央は、志願してそこにいた。「体は疲れていたけど、メンタルの疲れはなかった。気持ち。本当に気持ちだけ」

 八、九回と続いたピンチで投じたのは、得意のスライダー。「勝負所では、真ん中でもいいから腕を振って思い切り投げた」。直球が130キロを下回っても踏ん張り切れたのは、ここぞの場面で曲がった一球。27個目のアウトも、スライダーで奪った。早々に逆転されても奪い返してくれたリードを、気力で守り抜いた。

 秋に肩と腰を痛め「だましだましやってきた」。春は1番を背負いながらも結果を残せず、1カ月半チームから離れてリハビリに専念。戻ったのは6月後半で、投球練習は大会目前の7月に入ってからだった。それでも投げ抜けたのは、やはり「気持ち」だ。「マウンドに立てば、痛みは無いというより感じないんです」

 優勝の瞬間、自分を中心にできる歓喜の輪。最後までマウンドを守ったからこそ、そこで笑えた。「去年より実感があります」。2日間で320球。力の限り振ったその腕を、天へ向かって突き上げた。