劣勢はね返す口火 木更津総合・杉崎 夏の高校野球千葉大会 第10日

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 序盤の3失点にも、志の高い2番打者が浮き足立つ事はなかった。三回1死二、三塁。打席に立った木更津総合・杉崎弘起は「取られた分は取り返す」と、バットを握る手に力を込めて左前に貴重な2点打。1度ヒットを打てば波に乗れる性格。五回にも同点打をたたき出し、一転コールドの逆転勝ちにつながる原動力になった。

 同じ高校に入学、卒業した3歳上の兄・方浩は、2年生でレギュラー入りし甲子園に出場した。兄の最後まで走り抜く姿や、一球に魂を込めるプレーをアルプススタンドから眺めた杉崎。高校野球特有の泥くささを目の当たりにし、熱い闘志がわいた。「絶対に同じ舞台に立ちたい」

 あこがれの兄に「認められたい」と、すべてのプレーに全力を尽くした。4安打3打点の大活躍は、公式戦での最高成績。劣勢をひっくり返しての勝利に「チームにとっても自分にとっても自信になる」。明るい笑顔を見せながら「目指すは甲子園。気を引き締めたい」。兄と同じ舞台へ、あと三つだ。