成田、“奮投”中川力尽く 14安打も後半逸機

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 第92回全国高校野球選手権大会第14日は準決勝を行い、本県の成田は東海大相模(神奈川)に7-11で敗れ、初の決勝進出を逃した。

 成田は三回に打者10人の猛攻で5点を挙げ逆転したが、五回に4点を失い再逆転された。東海大相模は1970年以来、40年ぶり2度目の夏制覇を目指す。

▽準決勝(13時41分、38000人)

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
東海大相模(神奈川) 2 0 1 0 4 3 0 0 1 11 19 1
成田 0 0 5 1 0 0 0 1 0 7 14 0

(東)一二三-大城卓

(成)中川-近藤

▽本塁打 高橋1号(1)(一二三)=4回

 【評】成田はエース中川が19安打を放たれ11失点。打線が14安打で7点を奪ったが打ち負けた。3点を追う5回に岡の右前打をきっかけに高橋の適時打、押し出し四球で1点差に迫ると、安隨のスクイズが内野安打となり同点。続く中川が右中間に2点二塁打を放ち逆転した。しかし中川が東海大相模打線につかまり、5、6回に7失点。6、8回の反撃はともに併殺打で打線がつながらなかった。
 

◆満身創痍の156球
限界だった。球に切れがなく、軽々と外野深くへ運ばれた。19安打11失点と打ち込まれた成田の中川諒は「相手の力が数段上だった。力負けです」と潔く認めた。

 中1日のマウンドだったが、疲労が抜け切れていなかったのは明らか。一回のマウンドから顔が紅潮していた。「始めから体の切れがなく、二回には疲れてしまった」。甘い球を狙われて序盤に3失点。三回は自ら2点二塁打を放つなどしてひっくり返したが五、六回に再びつかまった。

捕手の近藤智椰は「早くアウトを取りたい気持ちが出てしまっていた」と話す。走らない直球から変化球主体に変えても、かわすことはできずにボールは真ん中に集まった。「切れ目のない打線だった」と中川。休まる暇を与えてもらえず、打球を目で追うことしかできなかった。満身創痍(そうい)の156球だった。

 同校初の決勝進出に導くことはできなかったが、右腕の努力抜きに成田の今夏は語れない。

 冬場に試合球より100グラム重い練習球で投球練習を行い、春は1日置きに100球を投げ込んだ。球威、スタミナが増したのはもちろん、それ以上に得たものが「自信」だった。「自信をつけるために練習をすれば、必ず結果は出る」。甲子園入り後、三重に住む子どもからもらった激励の手紙にそう書いて返信したのも、冬場に自らを追い込んだ経験からくる信念だった。