「11番」誇りに意地の完封 木更津総合・田中

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 「低めに入れれば(三振が)取れると思った」。123球、最後のスライダーは、狙い通りのコースへ。バットが空を切ると、マウンドでグラブを空に向かって突き出しガッツポーズ。マスクを外して走り込んできた地引雄貴と抱き合った。

 甲子園は「ずっと行きたかった場所」。木更津総合の田中優は、1年間願っていた優勝を5安打13奪三振完封で飾った。

 昨年も同じ決勝のマウンドに立ったが、市船橋打線に打ち込まれた。昨秋の県大会では準決勝で安房に敗れ、エースナンバーを返上。合わせて外野手を命じられた。今年3月には投手仲間の斉藤優太を火災で亡くし、チームは集中できず落ち込んだ日々が続いた。

 それでも「優太を甲子園へ」の思いで一つに。直後の県大会を制し関東地区大会でも頂点に立った。

 力みが見えたこの日の序盤はチェンジアップが空回りし走者を背負ったが、堅いバックを支えに「この後を打ち取っていけばいい。平常心でいられた」。