千経大付 逆転サヨナラ 延長で勝負強さ発揮

  • LINEで送る

 延長十回一死満塁。代打の須谷勇斗は、打球が右中間で弾むのを見届けると、一塁ベース手前で右手人差し指を突き上げた。千葉経大付が常に先行される苦しい試合を延長逆転サヨナラで制した。

 「ヒットでもフォアボールでもいいから塁に出ろ」。1点リードされ迎えた十回の攻撃を前に、松本吉啓監督はナインにげきを飛ばした。九回の二死満塁のサヨナラ機を逃し延長に入った直後、エース丸佳浩が二死から3連打され失点。窮地に追い込まれたが「絶対にあきらめない」。ナインはここから持ち前の勝負強さを発揮した。

 連続四球で一、二塁とし、途中から右翼の守備についた菅生祐太が左前へ同点打。そして「外野フライでもいい」と打席に向かった須谷が、外寄りの球に左手でバットを合わせ勝利をもぎ取った。

 須谷は1カ月前に右手首を痛め、ボールが投げられない状態だった。テーピングをして痛みを我慢しながら放った殊勲打に「代打の役割を完ぺきに果たせた」と胸を張った。

 チームは3回戦でも先制され後半に勝ち越す苦しい展開。この日も守備のミスが失点につながり主導権を握れなかった。主将の飯窪宏太は「良かったことは勝てたことだけ」と納得のいかない試合内容に表情は重かった。

 チームはまだ自分たちの野球ができていない。松本監督は「3年生のあきらめない気持ちで勝つことができた。このまま流れに乗って行ってほしい」。期待を込めた言葉で締めた。