連投疲れでも全力投球 安房・加藤

  • LINEで送る

 「甲子園に行きたかったけど、3年間の野球生活に悔いはありません」。全試合で先発し、チームを4強に導いた安房・加藤寛人。ロッカールームでこみ上げる悔しさをこらえた。

 スライダーを中心に打たせて取るのが持ち味。大会を通して「仲間を信じて投げられた。ファインプレーが何度も出て、頼もしかった」とチームメートをたたえた。

 この日も13安打を喫しながら3失点に抑えた。さすがに疲れがあり、ストレートに本来の威力はなく、序盤は制球の甘いスライダーを狙われた。それでも「1球1球しっかりと投げる」を心掛け、毎回訪れるピンチをしのぐ。六回には機敏にスクイズを外し、同点に追いつく流れもつくった。

 悔やんだのは八回に許した決勝点。ヒットエンドランで一、三塁とされ、併殺を狙ったストレートを弾き返され犠牲フライになった。

 最後の打者との対戦では意地を見せた。失点後の落胆を跳ねのけて、二ゴロに打ち取った。「こん身のストレートを投げ込めました」。ようやく全力を尽くした後の笑顔を見せた。