移送ライチョウ、野生復帰へ一歩 駒ケ岳、「お散歩」で環境に適応

自然の中を「お散歩」するニホンライチョウ=11日午前、中央アルプス駒ケ岳(代表撮影)

 中央アルプス駒ケ岳で11日、全国初の野生復帰を目指して移送された国の特別天然記念物で絶滅危惧種、ニホンライチョウが一時的に保護ケージの外に出され、自然の中へ一歩を踏み出した。環境に慣れさせる取り組みの一環。1週間ほど「お散歩」を繰り返し、環境に慣れた順に放鳥する予定。野生の個体数を増やし群れの復活を目指す。

 同日公開された「お散歩」は、10日に栃木県那須町の「那須どうぶつ王国」から移送された母子計8羽の様子。母鳥は周囲を見回しながら高山植物や岩場の合間をゆったり歩き、ひな7羽が「ピヨピヨ」と元気に鳴きながら懸命に追った。


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