「文化財防火デー」法隆寺で訓練 火災起こさない決意の法要も

「文化財防火デー」に合わせて世界遺産・法隆寺で行われた放水訓練。収蔵庫の屋根に設置された装置から水が出て、軒先に流れ落ちた=26日午前、奈良県斑鳩町

 「文化財防火デー」の26日、奈良県斑鳩町の世界遺産・法隆寺で放水訓練が行われた。文化財防火デーが制定されたのは1949年に法隆寺金堂の壁画が焼損したのがきっかけで、訓練に先立ち、火災を起こさない決意を新たにする法要も行った。

 訓練では寺の境内にある収蔵庫の屋根に設置された「ドレンジャー」という放水設備が作動。午前10時45分ごろ、号令とともに屋根の装置から水が出て、軒先に流れ落ちた。消防車両による放水演習は、新型コロナ感染拡大の影響で、昨年に続いて中止した。

 法隆寺の古谷正覚管長は「金堂の火災を風化させず、文化財の大切さを改めて知ってほしい」と話した。


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