田辺聖子さん終戦前後の日記発見 空襲被害や作家の夢つづる

「十八歳の日の記録」と題が付けられた田辺聖子さんの日記の表紙(文芸春秋提供)

 2019年6月に91歳で亡くなった大阪市出身の作家、田辺聖子さんが10代後半だった太平洋戦争の終戦前後に執筆した日記が見つかったことが8日、分かった。兵庫県伊丹市の自宅を遺族が整理中に発見し、文芸春秋(東京)が発表した。激しい空襲の被害や終戦時の「悲憤慷慨」という嘆きの一方、戦後に作家を目指す決意を示すなど、田辺さんの文学者としての原点が記された貴重な資料だ。

 日記は「十八歳の日の記録」と題が付けられ、17歳だった1945年4月1日から18歳だった47年3月10日までの日々をつづっている。

 田辺さんは45年6月1日の大阪大空襲で生まれ育った家を焼失した。


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