「鑑真さん」京都へ 唐招提寺で搬出作業

国宝の鑑真和上坐像=8日午前、奈良市の唐招提寺

 京都国立博物館(京都市)で27日から始まる特別展「鑑真和上と戒律のあゆみ」に向け、奈良市の唐招提寺で8日、国宝の鑑真和上坐像(8世紀)の搬出作業が行われた。像が寺を出るのは2009年以来という。

 鑑真(688〜763年)は中国・唐時代の高僧。渡航失敗や失明を乗り越え来日し、唐招提寺を開くなど日本仏教の質の向上に貢献した。寺の鑑真像は、本人が死去する直前に作られた可能性があるとされる。

 特別展は5月16日まで。仏教徒が守るべき倫理規範「戒律」をテーマとして、仏僧の系譜を追い、関係寺院の宝物を展示する。


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