原爆死没者814人の遺族捜して 広島市、全国へ名簿発送

原爆死没者814人分の名前が書かれたポスターの発送作業=2日午前、広島市役所

 広島市は2日、平和記念公園(同市中区)にある原爆供養塔に納められた約7万人の遺骨のうち、引き取り手のない原爆死没者814人分の名前が書かれたポスターを、全国の自治体や被爆者団体に発送した。10月末まで掲示してもらい、情報提供を求める。

 市によると、ポスターは都道府県や市町村など1970カ所に送り、市のホームページにも掲載する。名前だけが書かれた死没者がほとんどだが、住所や被爆時の年齢が載っている人もいる。

 2019年度は市に約10件の問い合わせがあった。

 掲示によって遺族が判明し、遺骨を引き渡したのは10年度以降は2例のみで、17年が最後だという。


  • LINEで送る