政府、中国に「深く憂慮」 香港への国家安全法導入

記者会見する菅官房長官=28日午後、首相官邸

 日本政府は、中国による香港への国家安全法制導入に懸念を強めた。菅義偉官房長官は28日の記者会見で「深く憂慮している」と表明。香港情勢は一層緊迫する可能性が高いとみて、情報収集と分析を急ぐ。6月下旬の米国での先進7カ国首脳会議(G7サミット)に向け、関係国との意思疎通も図る。

 政府内では、中国への態度を硬化させる米国と足並みをそろえる必要があるとの声が多い。ただ米国に傾きすぎると、改善傾向にある日中関係に悪影響を及ぼしかねないとの見方もある。当面は推移を見極め、慎重に対応する考えとみられる。


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