2020年5月28日 08:09 | 無料公開
災害エスノグラフィーという手法で行われた証言記録作業=2019年10月、宮城県庁
宮城県が来年3月11日の東日本大震災10年の節目に合わせて準備を進める県職員の証言記録作りが、新型コロナウイルスの影響で中断していることが28日、県への取材で分かった。近年、大規模災害が多発しており、記録は他の自治体の参考になると期待されるが、再開のめどは立たない。
職員が質問に回答する形式ではなく「避難所」「仮設住宅」「がれき処理」など約80のテーマごとに、当時の体験をありのままに語ってもらい記録する「災害エスノグラフィー」という手法を使った意欲的な取り組み。約1億1千万円の予算を投じ、2021年度末までに報告書にまとめ、ホームページで公開予定だった。