宮城・旧女川交番の遺構整備完了 津波で横転、パネル展示も

整備が完了した震災遺構「旧女川交番」前で行われた記念式典。左から2人目はパネルを除幕する宮城県女川町の須田善明町長=29日午前、女川町

 東日本大震災の津波で横倒しになり、そのままの姿で保存されている宮城県女川町の震災遺構「旧女川交番」と周辺広場の整備が完了し29日、記念式典が行われた。海岸近くの町中心部にある鉄筋コンクリート2階建ての旧交番は、引き波で基礎部分のくいごと引き抜かれた。

 町民ら約100人が参加した式典で須田善明町長は「教訓、悲しみはもちろん(被災から)立ち上がる人々の強さ、歩みを伝えたい」とあいさつ。「旧女川交番」と書かれたパネルを除幕した。

 震災前の街並みや復興をたどる写真も展示する。広場と合わせた整備費は約4億1400万円。国の復興交付金を充てた。


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