多宝塔の近衛陵に立ち入り調査 京都・伏見、深草北陵も

近衛天皇陵に立ち入る研究者ら=21日、京都市伏見区

 日本考古学協会など考古学や歴史学の団体の研究者が21日、いずれも京都市伏見区にあり、宮内庁が管理する近衛天皇(1139〜55年)陵と、後深草天皇(1243〜1304年)らを合葬した深草北陵を立ち入り調査し、陵墓とされる木造の堂塔の様式や状態を観察した。

 近衛天皇陵は天皇陵として唯一の多宝塔。1596年の慶長伏見地震で倒壊し、10年後に再建された。深草北陵は鎌倉―江戸初期の天皇12人の遺骨を納めた方形堂。

 今回の調査では建物の内部は公開されなかったが、研究者らは外観の写真を撮るなどした。

 陵墓への立ち入り調査は、宮内庁が2008年から許可している。


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