謝罪と「公的責任」提示 12年、慰安婦で日本政府

安倍政権と韓国の朴槿恵政権による従軍慰安婦問題での政府間合意に抗議し、ソウルの日本大使館前で開かれた集会。中央は慰安婦被害を象徴する少女像=2015年12月30日(共同)

 従軍慰安婦問題が日韓間の懸案に再浮上していた2012年春、「国家責任」を認めるよう求める韓国に野田佳彦政権(当時、以下同)が、存命の被害者全員に駐韓日本大使が直接謝罪し政府予算で人道的措置を取る収拾案を提示し、「公的責任」を事実上認めるものだと伝えていたことが、15日までの双方の元高官らの証言で分かった。

 韓国の元高官は、日本が国家責任を「明言せずとも否定しなければ受け入れる」と逆提案をしたが折り合えなかったと指摘。結局同年8月に李明博大統領が竹島(韓国名・独島)に上陸し関係悪化が決定的になった。


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