高齢者労災防止へ助成制度新設 中小対象、安心して働く環境整備

 働く高齢者の労働災害を防ぐため、厚生労働省は23日、安全確保に取り組む中小企業を対象とした助成制度を新設する方針を固めた。政府は高齢者の就労を促進するが、同時に労災被害も増えている。安全対策にかかるコストやノウハウの面から対応が遅れがちな中小企業を支え、高齢者が安心して働ける環境を整えるのが狙い。来年度予算の概算要求に盛り込む。

 若者に比べて体力や注意力が低下する高齢で働く人が増えるのに伴い、労災の被害に遭う高齢者は増えている。厚労省によると、2008年の60歳以上の労災死傷者(休業4日以上)は約2万3千人で、18年には約3万3千人に増えた。


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