がんに神経入り悪化促進 岡山大、新治療開発に期待

 がん組織に自律神経が入り込み、増殖や転移を促進しているとの研究結果を、岡山大の神谷厚範教授(細胞生理学)らのチームが8日付の海外科学誌電子版に発表した。自律神経を操作し、がんを抑制する新たな治療法の開発につながる可能性があるという。

 チームによると、自律神経は脳からの命令(電気信号)を臓器へ伝え、働きを調節するケーブルの役割を持ち、ストレスや緊張で活発に働く交感神経と、リラックス時に活発化するとされる副交感神経がある。

 研究では、人の乳がん組織を調べ、がんの増大に伴って自律神経ががん組織に入り込むことを発見した。


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