2019年5月27日 16:09 | 無料公開
記者会見で握手するNECの藤川修執行役員(右)とトランスジーンのエリック・ケメナー最高科学責任者=27日、東京都千代田区
NECは27日、人工知能(AI)を活用した創薬事業に本格参入すると発表した。採取した細胞をAIで解析し、個々の患者ごとに異なる「オーダーメード型」の免疫治療薬を開発する。第1弾はフランスのバイオ企業トランスジーンと連携し、新型がんワクチンの実用化を目指す。
両社は卵巣と頭頸部のがんを対象にしたワクチンの共同開発に着手した。欧米で製造販売の承認を得るための臨床試験(治験)を年内に開始する。NECは自社のAIシステムで患者の膨大な遺伝情報を分析し、どんな成分が効きやすいかなどを見極める役割を担う。