京都の男性、原爆症と認定 広島で被爆し慢性腎不全

 広島市の自宅で被爆し慢性腎不全を発症した京都府木津川市の男性(75)が、原爆症と認めなかった国の処分取り消しなどを求めた訴訟の判決で、大阪地裁は23日、原爆症と認め処分を取り消した。300万円の損害賠償請求は棄却した。

 判決理由で松永栄治裁判長は、放射線影響研究所の論文などから「慢性腎不全と被爆には一般的な関連性がある」と指摘。原爆による外傷から相当程度の被ばくをし、後にがんを発症したことから、疾病は放射線によるものと判断した。

 判決などによると1945年8月、自宅で被爆し、ガラス破片が全身に突き刺さった。2004年ごろ慢性腎不全と診断された。


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