広河氏性暴力問題でシンポ 「検証」への指摘相次ぐ

 写真誌「DAYS JAPAN」の元発行人で、フォトジャーナリスト広河隆一氏(75)から、性暴力やパワハラを受けたと複数の女性が証言した問題で、同誌の検証記事の内容を踏まえ、同じようなことを繰り返さないためにどうすべきかを考えるシンポジウムが24日、東京都内で開かれた。「検証に被害者の話がない」「どう責任を取るのか」という指摘が相次いだ。

 DAYS誌は20日発売の最終号で、広河氏による性暴力を検証する記事を掲載。広河氏は、弁護士らでつくる検証委員会の聞き取りに「自らさまざま学び、反省してきた」などと弁明。発行元のデイズジャパン(東京)は、時間的制約から調査が不十分なため、最終報告はホームページ上で公表するとしている。

 シンポでは、ライターの田村栄治氏が「検証号は被害者の話が出ておらず、今のところ(被害の)事実認定もされていない」と指摘。千葉大大学院専門法務研究科長の後藤弘子氏は「広河氏は学んでいるというが、学んだ後にどう責任を取るか。被害者にどう責任を取るかを述べて初めて検証報告になる」と述べた。


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