親の体罰禁止、国会提出へ しつけも対象、罰則なし

児童虐待防止対策に関する関係閣僚会議であいさつする安倍首相=19日午前、首相官邸

 政府は19日、親権者のしつけでも体罰を禁止する児童虐待防止法と児童福祉法の改正案を閣議決定した。今国会で成立させ、一部を除き来年4月1日の施行を目指す。罰則規定は設けなかった。安倍晋三首相は閣議の前に開いた関係閣僚会議で「子どもたちの命を守るのは大人全員の責任。(虐待防止の強化策を)スピード感を持って強力に推進する」と述べた。

 千葉県野田市で1月に小学4年栗原心愛さん(10)が死亡するなど親権者による「しつけ」名目での事件が後を絶たないことから法制化に踏み切った。民法の「懲戒権」は改正法施行後2年をめどに検討し、必要な措置を取るとしている。


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