イノシシにワクチン使用 豚コレラ、3月から散布 国内初の野生動物投与

イノシシの豚コレラ対策に使われるワクチン入りの餌(Meiji Seikaファルマ・農水省提供)

 吉川貴盛農相は22日、閣議後の記者会見で、岐阜県や愛知県で相次いでいる豚コレラへの新たな対策として、野生のイノシシにワクチン入りの餌を3月から散布すると発表した。豚コレラに感染した野生のイノシシを介して養豚場に広がったとみられており、封じ込めを強化する。野生動物へのワクチン投与は国内で初めて。

 豚コレラは昨年9月に岐阜県で26年ぶりに国内で発生が確認され、計5府県に拡大し、今月19日には岐阜県瑞浪市で10例目が発生した。吉川農相は「野生のイノシシによる感染が疑われており、(新たな対策を打つ)時期が来た」と述べた。


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