がんになったら子にどう伝えるか 堀ちえみさん、苦悩もブログに

堀ちえみさん

 ステージ4の舌がんを公表したタレントの堀ちえみさん(52)は、ブログに子どもたちに病状を伝えるか苦悩する様子も記した。専門家は、病名をはっきり伝えることの重要性を指摘している。

 ブログによると、堀さんは当初、子どもたちに病名を伏せるかどうか迷ったという。だが家族の理解や協力が必要になるという医師の助言もあり、夫婦で相談した結果、「ありのままの状況を話す」という選択をした。

 別に暮らしている子どもには、夫が電話でがんであることを伝え、同居する高校3年生の息子と高校1年生の娘には夫婦で伝えた。いったんは治療を諦めることも頭をよぎったが、末娘の涙を見て「生きなければならない」と決意したという。

 ブログには、ファンらから励ましのコメントが続々と寄せられている。

 がんになったら子どもにどう伝えたらいいのか。がん患者とその子どもらを支援するNPO法人「ホープツリー」代表でソーシャルワーカーの大沢かおりさんは「がんになったことを丁寧に、はっきりと伝えることをお勧めします」と述べる。

 家族で情報を共有していれば、子どもが心配になったとき、親に直接聞くこともできる。一方で、患者自身が一番衝撃を受けているのも事実。「一人で抱え込まず、配偶者らに協力してもらって子どもに話をしてみてください。子どもも、自分も泣いてしまうかもしれませんが、聞かされていないと子どもは疎外感を覚えます。家族の輪に入れてあげましょう」

 がんが感染する病気ではないこと、がんになったのは誰のせいでもないということを伝えるのも重要という。

 患者自身はどう過ごしたらいいのか。がんと分かると周囲から病状を尋ねられたり、助言をされたり、騒がしくなる。大沢さんは「距離を置きたい人とは距離を置くなど、無理をせずに自分に優しくしてあげるのも大切です」と助言している。


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