ビキニ被ばく、二審始まる 元漁船員ら29人、高松高裁

記者会見する原告側代理人の梶原守光弁護士(左から3人目)ら=22日午後、高松市

 米国による1954年の太平洋・ビキニ環礁での水爆実験を巡り、第五福竜丸(静岡県焼津市)以外の漁船が被ばくした事実や調査結果を国が隠し続けたとして、周辺で操業していた高知県の元漁船員と遺族ら29人が計約4200万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審第1回口頭弁論が22日、高松高裁(増田隆久裁判長)で開かれた。原告側は「国の行為の違法性は明らかだ」と訴えた。

 昨年7月の一審高知地裁判決は、実験による原告らの被ばくを認定したが、国が継続的に支援や健康調査を放置したとは言えず、損害賠償の請求権が消滅する20年の除斥期間も過ぎたとして請求を棄却した。


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